常駐当番の窓から
今日は 、午前中に玉名出張をこなしたあと、お昼から「常駐当番」で弁護士会に詰めています。いましがた業務がひといきついたので、気分転換にコラムをしたためたところです。
「常駐当番」というのは、以前にも書きましたが、副会長および首席主任が交代で弁護士会に待機し、書類に目を通して決済をしたり、弁護士会を訪れた方や電話をされた方のご対応をしたりするというものです。 常駐当番で待機する弁護士会の部屋の窓からは、裁判所の駐車場が見えます。その端に、よく見ると「なんでこんなものが裁判所の敷地にあるの?」というものが存在します。お地蔵様です。
外からもお参りできるようにということでしょうか、門(普段は締め切り)はお地蔵様より手前に設置されています。しかし、まぎれもなく裁判所の敷地内です。
お地蔵様がここにある理由については弁護士の間でも、歴史的な経緯をいう人、怪談話のような話をする人など、いろいろな説がささやかれています。事実認定をその職務内容のひとつとする弁護士ですが、このお地蔵様の由来については確定的な認定には至っていません。
もう一つ不思議なのは、政教分離原則との関係で裁判所がどのように考えているのかということ。別に政教分離原則を厳格に適用してお地蔵様を撤去すべきなどとは私は思いませんが、おかたい裁判所がどういう理屈で国有地にこのようなものを残しているのか少しばかり気になります。大阪地蔵判決(最高裁第一小法廷平成4年11月16日判決)の射程が及ぶというところでしょうか。 裁判所でお地蔵様の顔を拝見できるのは、気持ちがほっこり(?)していいものです。